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読書は人生の糧になる。図書館のすすめ|ともに育つ・育む

子どもと一緒に図書館へ行ってみてはいかがでしょうか。 読書が子どもに与える影響、図書館の利用方法などについて、 国際子ども図書館児童サービス担当者の方にお話を伺いました。

Q.本を読むことで、子どもにどのような影響があるの?

子どもにとって読書は「言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないもの」とされています(子どもの読書活動の推進に関する法律第二条より抜粋)。
たくさんの言葉に触れれば表現の幅が広がりますし、例えば物語を読んだ場合などは、その世界を自分の頭の中で組み立てていく作業によって、創造力を養うこともできるでしょう。また、本の中では、様々な感性や生き方を知り、それを疑似体験することもできます。
本を通じて得たものは、今すぐではなくても、後々になって人生の糧になるかもしれません。
そのために、幼児期から図書館などで様々な本に触れて頂きたいです。 平成28年度に文部科学省が行った調査では、「家庭での蔵書数が多く、また、家族に本を買ってもらったり紹介してもらったりする児童・生徒のほうが本を読んでいる」という結果が出ています。
また、小学生が本を読むきっかけとして、「家族が一緒に本を読んだり図書館や本屋に連れて行ってくれたりすること」と回答した割合は5割を超えています。本が身近にあったり、本に触れる機会が多いことが、子どもが読書を楽しむきっかけになっていることがわかります。

Q. 図書館にあるたくさんの本の中から、どうやって選べばいいの?

本の選び方には、いくつか方法があります。

①図書館のカウンターへ相談する

本選びに迷ったら、ぜひ気軽に図書館のカウンターにご相談ください。月齢(年齢)や、一人一人の好みに合った本を探すお手伝いができると思います。

②コーナーを探す

図書館によっては、「赤ちゃん向けの絵本コーナー」といったコーナーを設けているところもあります。図書館員がそれぞれの年齢層に合った本を選んでいるので、本選びの参考になると思います。

③昔から読まれている本を探す

昔から読み継がれてきた本は、多くの子どもたちが「楽しい、面白い」と評価してきた本です。最初はこういった本から手に取ってみるのも一つの方法でしょう。

④ブックリストを利用する

図書館には「ブックリスト」(テーマ(お姫さまが出てくるお話、宇宙の本など)や対象年齢ごとに、本をリストアップしたもの)もあります。出版社が発行しているものだけでなく、独自のリストを作って館内で配布したり、インターネットで公開している図書館もあります。このような情報も活用してみてはいかがでしょうか。

Q. 子どもを連れて来館したら迷惑にならないか心配です…

子どもが読書や図書館に親しむきっかけを提供することも、国際子ども図書館の役割のひとつです。館内にある「子どものへや」では、絵本や読み物、知識の本など約9000冊を自由に手に取って読むことができるほか、声を出して読み聞かせをすることもできます。
また、靴を脱いで本を読むことができる「ちいさな子どものための絵本コーナー」もあり、保護者の方が、小さな子どもを膝にのせて絵本を読んであげている姿がよく見られます。 そのほか、季節ごとに折り紙で室内を飾りつけするなど、小さな子どもも図書館で過ごす時間を楽しんでもらえるよう心がけています。

他の図書館でも、それぞれ事情が異なりますので一概には言えませんが、子どもと一緒にゆっくり過ごせるよう様々な工夫をしているところもあります。例えば、乳幼児向けのスペース、赤ちゃんと一緒に気兼ねなく利用できる「赤ちゃんタイム」、小さい子ども向けの読み聞かせの会、子どもの本専用スペースなど。ぜひ積極的に図書館を活用して、子どもが本に触れる機会を増やしてみてください。

就学前に読んだ絵本と、思いやりの気持ちの関係

電車やバスに乗ったとき、 お年寄りや身体の不自由な人に席を譲ろうと思う(高校生)

教えてくれたのは… 

国立国会図書館国際子ども図書館

国内外の児童書と、その関連資料に関する図書館サービスを国際的な連携の下に行う、国立の児童書専門図書館。児童書の調査研究活動の支援や、その魅力を広く紹介することに加え、子どもが読書や図書館に親しむきっかけを提供することも役割のひとつ。館内にある「子どものへや」では、絵本や読み物、知識の本など約9,000冊を自由に楽しむことができる。

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この記事を書いた人

まみたん編集部

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